■外部データソース参照機能について

【機能概要】

EXCELやCSVといった日常的に管理しているファイルをそのまま活用し、必要なデータを抜き出して「LDS環境Solution」で利用できる形式(注文書取込用ファイル)を作成する機能です。

 

【目的】

  • 「施設マスタ」や「試料マスタ」といった機能の要望は多いものの、実際には運用負担や管理の難しさから、正確に維持できているケースは少ない。
  • 新しい施設や試料を追加・編集するたびに確認不足が発生し、重複データやメンテナンス負担が大きくなりがち。

  • また、新システム移行時のデータ移行も大きな障壁となり、導入したとしても運用が継続できないリスクがある。

  • 一方、多くの企業では「Excelリスト」を使って、それぞれの実情に合わせた管理を行っており、現場の業務に根差した形で運用されている。

 

そこで、その既存のExcelリストを「施設・試料マスタのように」利用可能にすることで、導入のハードルを下げつつ、マスタ運用に近い利便性を実現することを目的としています。

 

【想定シーン】

  • 施設、試料リスト

浄化槽・簡易水道など、定期的な検査業務が必要な施設または試料一覧のようなExcelデータを参照して受付する試料を選択し、「注文書取込」による受注登録およびLIMS注文登録をする場合。

  • Web依頼フォーム連携

Zoho Forms や Google Forms などの各種 Forms ツールからの CSV データ(複数案件がまとまっている形式)を取り込み、「注文書取込」による受注登録およびLIMS注文登録をする場合。

  • LIMS注文テンプレートの代替方法

事前にLIMSテンプレートへ登録している内容を省略し、Excelリストを利用して「注文書取込」による受注登録およびLIMS注文登録をする場合。

▼イメージ図(施設、試料リスト)

※クリックで拡大

▼イメージ図(Web依頼フォーム連携)

※クリックで拡大

マスタ設定

外部データ(ExcelやCSVなど)をシステムに取り込み、システムからエクセルファイルをエクスポートする際のルールを定義します。

 

【設定内容】

 

  • マスタ名
    この設定の名前を登録します。複数の設定を管理する際の識別用です。

  • ヘッダ行
    取り込みファイルの何行目が項目名(列名)にあたるかを指定します。

  • 取り込み列
    データの取り込みを行う列番号を指定します。取り込みが必要な列のみ指定します。

  • ヘッダ名
    取り込むデータの列見出し名を登録します。システム上で参照するキーとなります。

  • エクセル出力時の文字変換設定
    出力する際に文字列を変換するルールを登録します。(例:全角→半角、改行削除 など)

  • 取込ファイル設定
    外部からシステムに取り込む際のファイル形式や仕様を登録します。

  • 出力ファイル設定
    システムから外部へエクスポートする際のファイル形式や仕様を登録します。

【各項目の説明】

■外部データソース参照名

各設定の名前を登録します。複数の設定が登録可能なため、各設定を管理する際の識別用となります。

■見出し行

マスタの詳細設定タブにある「ファイルを指定して解析を実行する」で使用します。

指定した見出し行に記載してあるヘッダー列名を表示列名に設定します。

見出し行が0の場合は、デフォルトでEXCEL列名(A,B,C…)となります。

■ファイルを指定して解析を実行する

利用するファイルを指定し取り込むと、自動で「データ参照セル列」「表示列名」が登録されます。

■データ参照セル列、表示列名

 

「ファイルを指定して解析を実行する」により、自動で登録可能ですが、手動で設定することも可能です。

また、自動で登録した場合、データが存在する列すべてが登録されるので、不要な列は「詳細設定の削除」を行ってください。

■出力時値変換式

取り込んだデータを、出力時に任意の文字変換ルールで整形することができます。この変換は Excel関数 を用いて設定します。

 

利用イメージ

全角/半角変換

 例: =SUBSTITUTE(値,"-","-")(全角ハイフンを半角ハイフンに変換)

不要文字の削除

 例: =SUBSTITUTE(値,CHAR(10),"")(改行コードを削除)

文字列の追加や結合

 例: =値 & "様"(氏名の後に「様」を付ける)

数値の整形

 例: =TEXT(値,"000000")(6桁ゼロ埋めに変換) 

【各項目の説明】

■拡張子

取り込むファイルの拡張子を選択します。(xlsxまたはcsv)

■フォルダパス、ファイル名

フォルダパスおよびファイル名を設定した場合、「外部DS参照」操作画面の「ファイル読込」ポタンのワンクリックでデータを読み込むことが出来ます。

フォルダパスを入力してください。最後に¥マークは不要です。

計算式となりますので、固定の場合でもExcel計算式と同様に"で回ってください。

{デスクトップパス}を使用することでクライアントPCごとのデスクトップを指定することが出来ます。

「外部DS参照」操作画面で都度、ファイルを指定する場合は、登録不要です。

■取込開始行

システムに取り込むデータの開始行を登録します。

■階層判定列

 EXCEL形式の列記号で指定してください(例:A、B、Cなど。)

CSVでも同様に、1列目=A、2列目=Bとして入力します。

【利用シーン】

・「階層別グループ割当て」で使用します。(Web依頼フォーム連携など)

この列に異なる行で同じ値が入っていた場合、一つのまとまりと判定し同一出カグループを設定します。

・「親行データあり」で使用します。

ファイル読込時に階層判定列が空白の行は、直上行と同じまとまりとみなし、直上行の値を補完します。

(CSVで親階層を空白省略するケースへの対応)

▼「親行データあり」の有効が必要な場合のデータ例

【各項目の説明】

■拡張子

xlsxの固定となります。

■フォルダパス、ファイル名

EXCELファイル出力時に保存先を指定できます。

未設定の場合は{デスクトップパス}と同じクライアントPCのデスクトップとなります。

フォルダパスを入力してください。最後に¥マークは不要です。

計算式となりますので、固定の場合でもExcel計算式と同様に"で囲ってください。

{デスクトップパス}を使用することでクライアントPCごとのデスクトップを指定することが出来ます。

■シート名

EXCELファイル出力時にシート名を指定できます。未設定の場合は"Sheet1"で出力されます。

「注文書取込」機能での識別シート名として利用してください。

 

 

操作方法

▼メニュー画面

 

「外部DS参照」をクリックします。


▼外部データソース参照画面(上段)

■外部データソース参照

取り込みファイルと出力方法を、事前に登録した マスタ名から選択します。

■読込後、自動階層別グループ割当て

ファイル読込時に、マスタで設定した階層ルールに従って自動的に「出力グループ」列に番号を割り当てます。

(後から手動でグループを変更することも可能です。)

■ファイル読込

マスタ設定(フォルダパス、ファイル名)に基づき、自動でファイルを選択してデータを取り込みます。

 

 ■ファイル選択読込

手動でデータを取り込むファイルを選択する場合に利用します。

 

 ■参照情報クリア

取り込んだデータを一括で削除します。

 

 ■選択範囲にグループ適用

受付する試料の行を選択した状態でクリックすると、選択した行に「出力グループ番号」を適用します。

 

 ■選択範囲のグループクリア

選択した行の「出力グループ番号」を削除します。

 

 ■階層別グループ割当て

自動割当てではなく、ユーザーが任意で階層ごとにグループ番号を割り当てる場合に利用します。

 

 ■下方向にコピー、上方向いコピー

画面上でデータ編集を行った際に、一部の値を上下にコピーして反映することができます。

(※元の取り込みファイルには反映されず、出力データ用の編集です。)

 

 ■全行グループ適用

取り込んだすべての行に対して、グループ番号を一括適用します。

 

 ■全行グループクリア

取り込んだすべての行に対して、グループ番号を一括削除します。

 

 ■フィルタ検索表示列名を選択、フィルタ検索値を入力

取り込んだデータを条件検索できます。大量データから必要な行を絞り込む場合に利用します。

 

 ■出力グループ自動入力、自動インクリメント

「出力グループ」列に割り当てる番号を指定します。

自動インクリメントを有効にすると、行を選択するごとに連番が自動で付与されます。

▼外部データソース参照画面(下段)

下段エリア

上段で選択した行のみが表示されます。

上段で編集した内容は下段にも反映されますが、下段側では直接編集できません。